「志村―!!うしろー!!」

介護職(男性)が日々感じた事を話す、略して「介男話」です。

はてさて今回も、僕が委員長を行っている委員会にて配布したコラムを紹介します。

2020年の初夏位の時に書いた個人的見解コラムで、

なんだかオムニバスにしたくて3本立てです。

ひまつぶしにどうぞ♡虹

委 員 会 が 始 ま る ま で の 暇 つ ぶ し コ ラ ム

     『志村―!!うしろー!!』 

このタイトルにピンと来た方は恐らく45歳以上ではないだろうか?

そうタイトルの「志村」とはコロナウィルスにより亡くなられた

キングオブコメディアン志村けんさんの事だ。

日本人で彼を知らない人がいるのだろうか?

僕も子供の頃によく彼のコントは見ていて、

まぁコンプライアンスなんて言葉もなかったし、めちゃくちゃだった。

ビール瓶で頭をシバかれたり、食べ物を頭からぶっかけたり、

上半身裸の女性をトランプに見立ててうつ伏せに寝かせ、

お腹に書かれた絵で神経衰弱をしたり…

という本当の意味での「バカ殿」のコントを母親と一緒に見ていて、

思春期の僕が本当の意味で神経が衰弱したのを思い出す。

(妙に無言になるよね)

“70歳という若さでお茶の間の人気者である、あの「志村けん」がコロナで死んだ”

このニュースはコロナウイルスに対して、

どこかエイズとかエボラみたいに「まぁどっかで大変なんでしょ」という位の

認識であった人達に危機感を持たせ、行動や意識を変えた。

「志村のうしろ」には、その事で助かった多くの命があるのだ。

     『危機感』

危機感を持つ事は大切な事だ。僕も当初は危機感がそこまでなく、

報道等を通して危機増したと聞きましたが、どこか心の奥に根拠のない

“自分は大丈夫”という思いがあった。

「危機感がない」という状態は、ノーガードのボクサーみたいな事だ。

大切な所を常に守り、相手がどこを打ってきたらどう守るのかイメージし、

あらかじめ考え不測の事態に備えガードする。

ノーガードでは相手にボコボコにされてしまうだけだ。

そう、今は人間とウイルスのタイトルマッチでゴングはとっくに鳴らされている。

不安は必要ない、「危機」という漢字は「危険」と「好機」という言葉の合体らしい。

要するに「ピンチはチャンス」利用者の安全を常に守り対策を考え、

不測の事態に全職員が協力連携して行えば、組織としての土台が強くなり、

台丈夫なら大丈夫なのだ。だからたとえ動物が相手でもどうブツか考えるのだ!!

     『家族』

「はーちゃんもし外でコロナを見つけたらメチャメチャに踏んづけてやる!

だってコロナのせいで学校に全然行けへんねんもん!」

そう話す次女はコロナウイルスの事を動物みたいにイメージしているのだろう。

僕は阪神淡路大震災の時は関東にいて、東日本大震災の時は関西に居たので、

どちらもTV画面の向こうの出来事だった。

TVを見る度に倒壊した家は何棟だ、とか死者何人だ等の数字が増えていって、

少しずつその被害の全貌が明らかになっていったが、

今はTVを見る度に感染者が増え仕事や経済等生活への影響も広がり、

自分もその渦中に居て被害の全貌が解らず、世界中の人々が

しつこく質濃く漆黒の中に居るようだ。といっても良い事もある。

家族と居る時間が増えたのだ。

今は仕事の時以外は2人の娘と1匹の犬とずっと遊んでいる。

休業中だから子育てをする「育メン」の増加を伝えるニュースをTVで見た後に、

お風呂で「父ちゃんは肉メンだね」と言う娘に

我が子ながら上手い事言うなと感心しつつも

「はーちゃんなら悪口言われても憎めんなぁー」と

父親として負けじと語彙力の高さを見せつけたりしている。

外出する事が出来ず家の中で娘達と楽しく遊んでいたら、

嫁さんが「仲が良いね」と声を掛けてきて、娘2人が同時に「外が良い!!」と言った時は、

嫁さんと2人で「そうだね」と笑って返した。

母親から「コロナにはカレーを食べたら良いらしいよ」と

相変わらず訳の分からないラインが来たが、僕の事を心配してくれているし、

父親は「ゴルフに行ってもシャワーは家でしているし安心してね」と

家族ライン送ってきて、全員から「そもそもゴルフ行くんじゃねー」と心配され、

結局家族って良いよねって改めて思う。

だから家族との面会が制限されている事の重大さ、

それでも制限する意味を理解しなくちゃいけないんだと本当に思う。

            おしまい(Look on the bright side)