「納得できない他オムニバス」

介護職(男性)が日々感じた事を話す、略して「介男話」です。

もう、すっかりおなじみの(そうなのか?)委員会で配布したコラム紹介。

今回は心理学用語の説明をしつつ、オムニバス形式で書いてみました。

ひまつぶしにどうぞ♡

委員会が始まるまでの暇つぶしコラム

    『納得出来ない』

「ちょっと!父ちゃんに見てもらった宿題、間違えてる所あったよ!!」

何!?そんなハズはない!小学生の算数でしょ?

間違えてる訳がない、ドコ?見せて!!

“タカシ君は300円持っています。お店で120円のパンを買いました。

おつりはいくらでしょう。”   答え80円 ×

なんでやねん!!80円でしょ!!

120円の物を買うのに300円出す!?

200円出しておつりを80円受け取るでしょ!

というか10円玉30枚もってたらおつりはないよ!!

先生はこの80円という解答を見て、

そのパラドックスに気が付いて丸にするべきだ。

納得出来ない。

    『ベイカーベイカーパラドックス』

これは父ちゃん間違ってないで。

先生が間違えてる!えーっと先生の名前なんだっけ…

あのホラッ、ヌーッとした大学生みたいな…

ロン毛で…ホラ…えーっと、、、

というように、周辺の事は憶えているのに

肝心な名前が出て来ない時ってありますよね。

こういうのを「ベイカーベイカーパラドックス」と言います。

ベイカー(パン屋)という事は思い出せるのに、

ベイカーという名前が出て来ないというジョークみたいな事に由来しています。

人は視覚から得る情報量が多いから、こういう事が起こるそうです。

あぁ◯◯先生だ!!

「違うよそれは去年の担任の先生!

もうとっくに変わってるよ!!」

そうか、あの先生去年か…

早えーなぁ…

「父ちゃんいきなりしんみりすんジャネー!!」

   『ジャネーの法則』

歳を取ると月日が経つのが早く感じますよね。

そりゃそうですよ。だって50歳の人間にとって

1年は50分の1程だけど、5歳児にとっては

5分の1に相当する訳で、つまり、

5歳児の1年は50歳の10年な訳ですから、

5歳児が1日過ぎると50歳は10日過ぎているのです。

あくまでも主観的に記憶される月日の経過に対する事だけど、

こういうのを「ジャネーの法則」と言います。

「いつまで遊んでるの!!300-120でしょ!!

サッサとして家の事手伝って!!」

嫁の怒りの声が家中にエコーした…

   『エコーチェンバー現象』

いやいやちょっと僕の話を聞いてくれ…

「アラ本当、問題おかしいわね」…でしょ!!

「じゃぁ先生が間違ってるんだね」

「先生間違い…」

という様に、閉鎖的空間内でコミュニケーションを

くり返す事によって特定の信念等が増幅してしまう事を

「エコーチェンバー現象」と言います。

ネットの掲示板とかに同じ考えの人が集まって

書き込みしている内に「この考えこそ正義だ」

みたいになっていく現象で、同じ職種で転職した時、

以前の所でしていた事と比較してしまって、

以前の所のやり方が正しいと思ってしまうのも、

エコーチェンバー現象な訳です。

『納得してしまった』

「じゃぁ宿題終わったんなら家の事手伝って!!洗濯物たたんで!」

「ママ、ちょっと待って、それはおかしいよ。

父ちゃんは外に出て働いてお金をもらってくるのが仕事でしょ。

私は学校に行って勉強してくるのが仕事。

ママは家で家事をするのが仕事でしょ。

ママは私の学校に行って勉強する仕事を手伝ってくれないのに、

なんで私はママの仕事を手伝うの?これはおかしいよ」

…うん、このヘリクツ具合は完全に僕の子供だ。

小学校の頃、国語のテストで

「文章を読んでこの作者の考えを書きなさい」という問題に、

「毎日一緒に暮らしている母親の考えも解らないのに、

この文章だけでその人の考えが解る訳がない」と

解答した事を思い出した…

「父ちゃん!!ウンチとおしっこ一緒に出せない!!

どっちもしたい時一緒に出そうとしても、

絶対に先にウンチが出てその後おしっこが出る!!新発見!!」

…うん、こっち(次女)も僕の子だね…ハハハ…納得…

「ダニング・クルーガー効果」にならない様に気を付けよ…

~この後、嫁さんの怒りが爆発したのは言うまでもなかった~

                 (おしまい)